
終活に関わる仕事に興味はあるけれど、何から学べばよいのか分からない。
家族のために相続や葬儀の知識を身につけたいが、難しそうで不安。
そんなときに選択肢になるのが「終活カウンセラー」です。
終活カウンセラーは、人生の最終段階を見据えた準備を、本人や家族の気持ちに寄り添いながら整理するための知識を学べる資格です。
この記事では、終活カウンセラーの資格取得方法を中心に、難易度、勉強時間、メリットと注意点、他資格との比較まで、初めての方でも迷わないように順番に解説します。
終活カウンセラーは2級から始めるのが基本です
終活カウンセラーは、まず2級を取得し、必要に応じて1級や講師へステップアップする仕組みです。
2級は受験資格がなく、約6時間の講習を受けたあと筆記試験を受ける流れで、合格率は約90%とされています。
一方で1級以上は、協会の勉強会参加や事前レポートなど条件が増えるため、「学びを実務や活動につなげたい人向け」と言えます。
資格の基本情報
資格名
終活カウンセラー(2級・1級・協会認定終活講師)です。
分類(国家資格 / 民間資格)
民間資格です。
一般社団法人終活カウンセラー協会が認定します。
分野(介護・心理・障害など)
分野は、福祉・高齢者支援・生活相談・葬祭・相続周辺の「生活課題の整理」に近い領域です。
例えば、介護サービスの選び方、葬儀やお墓の考え方、相続の基礎知識などを横断的に学びます。
管轄
一般社団法人終活カウンセラー協会です。
国家機関の管轄ではない点は、最初に押さえておくと安心です。
独占業務の有無
独占業務はありません。
独占業務とは「資格がないと法律上できない仕事」を指します。
終活カウンセラーは独占業務ではないため、資格だけで業務が保証されるというより、相談対応や説明の「根拠になる知識」を示しやすくなる資格と言えます。
仕事内容(具体例を含めて)
終活カウンセラーの仕事内容は、大きく「情報整理の支援」と「選択のサポート」に分けられます。
法律判断や医療判断を代行するのではなく、本人の希望を聞き取り、必要な準備を一緒に整理する役割が中心です。
具体的な仕事内容の例
- エンディングノート作成の支援
エンディングノートとは、医療や介護の希望、連絡先、財産の情報などをまとめるノートです。
例えば「延命治療の希望を家族にどう伝えるか」を一緒に言語化します。 - 葬儀・お墓の選択肢の整理
例えば、一般葬・家族葬・直葬などの違いを説明し、本人の価値観に合う形を整理します。
特定業者の契約を強く勧めるのではなく、比較の観点を示す支援が中心です。 - 相続や老前整理の「入口」を案内
老前整理とは、元気なうちに持ち物や情報を整理することです。
例えば「通帳や保険証券がどこにあるか分からない」を解決するため、保管場所のルール作りを提案します。
相続の詳細な手続きは税理士・司法書士など専門家領域になるため、必要に応じて相談先を案内します。
難易度
難易度(★〜★★★★★)
2級は ★★☆☆☆ が目安です。
1級は ★★★☆☆〜★★★★☆ が目安です。
理由は、2級が講習とテキスト中心で基礎確認型である一方、1級は勉強会参加や事前レポートなど「継続的な学び」が前提になるためです。
合格率
2級の合格率は約90%とされています。
合格基準は70点以上とされています。
終活の普及を目的とした資格であることが背景にあります。
必要な勉強時間
2級は、講習が約6時間で、テキストの復習を含めて数時間から取り組む方が多い構成です。
1級は、2日講習に加えて事前レポートや勉強会参加が必要なため、学習期間は長めに見積もるのが無難です。
受験資格・取得条件(重要なので具体的に丁寧に)
2級の受験資格
受験資格はありません。
誰でも受講・受験が可能です。
講習(約6時間)を受けた後に筆記試験を受けます。
2級の費用
受験料は16,000円(税込)です。
この費用には、テキストや年会費が含まれる形で案内されています。
1級の受験資格
1級は段階的な条件があります。
2級を保有していることが前提です。
さらに、協会の勉強会に年1回以上参加が必須とされています。
そのうえで、事前レポート審査に合格してから、2日講習と試験に進む流れです。
1級の費用
受験料は49,500円(税込)程度で、別途審査費3,300円が必要とされています。
オンライン版は55,000円と案内されています。
協会認定終活講師の取得条件
協会認定終活講師は、セミナー指導者養成の位置づけです。
条件は、1級保有に加え、勉強会に年2回以上参加、エンディングノートセミナー参加歴などが求められます。
講習は6日間で、受験料は330,000円(税込)と高額です。
「仕事として講師活動をしたいかどうか」が判断の分かれ目になります。
資格取得の流れ
2級の取得ステップ
- 終活カウンセラー協会の2級講習に申し込む
- 約6時間の講習を受講する(オンライン対応が進んでいます)
- 講習後に筆記試験を受ける
- 合格後、2級として活動・学習を継続する
1級の取得ステップ
- 2級を取得する
- 協会の勉強会に年1回以上参加する
- 事前レポートを提出し、審査に通過する
- 2日講習を受講する
- 試験に合格する
協会認定終活講師の取得ステップ
- 1級を取得する
- 勉強会に年2回以上参加するなど条件を満たす
- エンディングノートセミナー参加歴などを整える
- 6日講習を受講する
- 試験に合格し、講師として活動する
メリット・デメリット
メリット
- 終活を体系的に学べる
介護、葬儀、お墓、相続などを横断して学べるため、「何から手をつけるべきか」が整理しやすいです。 - 2級は始めやすく、ステップアップできる
受験資格がなく、合格率も約90%とされているため、学びの入口として選びやすいです。 - 仕事にも生活にも活かしやすい
例えば、福祉職が家族支援の会話で活用したり、葬祭業が説明の質を上げたり、自分の親の終活を進めたりできます。
デメリット
- 国家資格ではない
資格があるだけで就職が保証される性質ではありません。
実務や発信と組み合わせることが重要です。 - 上級は勉強会参加が必須
1級以上は協会の勉強会参加が条件なので、日程調整が必要になります。 - 講師は費用負担が大きい
協会認定終活講師は330,000円(税込)と高額です。
回収計画や活動方針を考えてから進むのが安全です。
向いている人
向いている人は大きく3タイプに分けられます。
- 家族の終活を落ち着いて進めたい人
例えば、親の介護や葬儀の希望を「いつ、どう聞くか」に悩む人に合います。 - 福祉・介護・医療の周辺職で相談対応が増えている人
例えば、ケアマネジャーや施設職員が、家族からの質問の整理に役立てるケースがあります。 - 葬祭・保険・不動産などで終活ニーズに対応したい人
ただし、営業目的が強すぎると相談者の不信につながるため、説明の中立性が重要です。
年収・将来性
終活カウンセラーは民間資格で、資格単体の年収相場が一律に決まるものではありません。
実際の収入は、所属(福祉施設、葬祭業、保険代理店など)や、相談業務・セミナー・執筆などの活動量で変わります。
将来性は、終活需要の高まりにより「相談が増える領域」である点がポイントです。
2026年時点では、協会講座のオンライン対応が進み、類似資格も通信講座で増えていることから、学びの選択肢が広がっている状況です。
そのぶん、資格取得後にどんな支援ができるかを具体化することが差別化になります。
他資格との比較(最低1つ)
ユーキャン「終活アドバイザー」との違い
比較対象として分かりやすいのが、通信講座の終活系資格です。
例えばユーキャンの終活アドバイザーは、通信で学び、受講期間は約4ヶ月、費用は39,000円と案内されています。
自宅学習中心で進めやすい一方、終活カウンセラーは協会の講習・勉強会という「コミュニティ型」の学びが特徴です。
- 終活カウンセラー(協会)
講習+試験で2級取得。
上級は勉強会参加が条件。
相談・普及活動の枠組みが作りやすいです。 - 通信講座系(例:ユーキャン)
自分のペースで学びやすい。
費用感が分かりやすい。
ただし、上級への体系的な段階設計は資格ごとに異なります。
よくある質問(Q&A)
Q1. 終活カウンセラー2級は誰でも取れますか
A. 受験資格はありません。
約6時間の講習を受けた後に筆記試験を受ける流れです。
Q2. 2級の試験は難しいですか
A. 基礎知識中心で、合格率は約90%とされています。
講習後すぐに試験があるため、当日の内容を復習しながら受けることが重要です。
Q3. 1級に上がるには何が必要ですか
A. 2級の保有に加えて、協会の勉強会に年1回以上参加し、事前レポート審査に合格する必要があります。
その後、2日講習と試験があります。
Q4. 資格があれば相続の相談に答えられますか
A. 相続の一般的な仕組みを説明し、準備の優先順位を整理することは可能です。
ただし、具体的な税務判断や法的判断は税理士・司法書士・弁護士などの領域になるため、必要に応じて専門家につなぐのが安全です。
資格取得におすすめの勉強方法
2級は「当日理解→当日復習」が最短です
2級は講習とテキストが中心なので、次の流れが効果的です。
- 講習前
テキストの目次だけ先に見て、全体像をつかみます。 - 講習中
用語を丸暗記するより、「なぜ必要か」をメモします。
例えば「エンディングノートは法的効力があるのか」など、誤解しやすい点をチェックします。 - 講習後〜試験前
当日のメモとテキストを照らし合わせ、重要語を自分の言葉で言い換えます。
例えば「老前整理=元気なうちの情報と持ち物の整理」のように短文にします。
1級は「勉強会とレポート」を学習計画の中心に置きます
1級は勉強会参加と事前レポートがあるため、ここが学習の軸になります。
レポートは、知識だけでなく「相談者の状況をどう整理するか」という視点が求められやすいです。
例えば、家族構成、介護状況、希望の優先順位を整理して書く練習が有効です。
独学は可能かどうか
2級は講習受講が前提のため、完全な独学だけで受験する形ではありません。
ただし、講習内容を理解しやすくする意味で、事前に終活関連の基礎知識を読んでおく「独学の準備」は有効です。
1級以上は勉強会参加や事前レポートが必須のため、独学のみで完結する設計ではないと言えます。
実務経験の有無と必要性
2級は実務経験がなくても取得できます。
そのため、家族の終活に備えたい一般の方でも学びやすいです。
一方、1級以上は勉強会参加やレポートがあるため、実務経験が必須ではないものの、相談対応の場面を想像できる経験があると理解が深まります。
例えば、介護現場の経験、地域活動での相談対応、葬祭・保険での面談経験などがあると、学びを具体化しやすいです。
将来的に活かせるキャリアパス
終活カウンセラーは、単独の職種というより「既存の仕事に終活支援を足す」形で活きやすい資格です。
キャリアパスは大きく3つに整理できます。
- 福祉・介護領域での相談支援の強化
例えば施設の相談員が、家族の不安を整理し、専門家につなぐ役割を担えます。 - 葬祭・終活関連サービスでの説明品質の向上
例えば葬儀相談で、費用だけでなく本人の価値観を踏まえた提案がしやすくなります。 - セミナー・地域活動への展開
1級や協会認定終活講師まで進むと、エンディングノートの書き方講座など、普及活動を仕事にしやすくなります。
まとめ
終活カウンセラーの資格取得方法は、2級から始めて段階的にステップアップするのが基本です。
2級は受験資格がなく、約6時間の講習後に筆記試験を受け、合格率は約90%とされています。
1級は2級保有に加えて勉強会参加や事前レポート審査が必要で、学びを実践につなげたい人向けです。
民間資格で独占業務はありませんが、終活の全体像を体系的に学べる点が強みです。
次の一歩は「2級で全体像をつかむ」からで大丈夫です
終活は、相続、介護、葬儀などテーマが広く、最初は全体像が見えにくい分野です。
だからこそ、まず2級で「何を、どんな順番で考えるか」を整理できると、その後の行動が取りやすくなります。
家族のためでも、仕事の幅を広げるためでも、最初の一歩として2級から検討すると進めやすいです。